- 試用期間中に即日退職できるケース
- 試用期間中に即日退職するメリット・デメリット
- 試用期間中に即日退職時に選ぶべき業者の特徴
新卒や中途入社の方は、入社後1ヶ月〜半年ほどは「試用期間」が設定されていることも多いです。
ですがせっかく入社した会社であっても、いざ働き始めると「仕事内容がイメージが違った」「面接ではいい雰囲気だったのに、職場内の空気があわない」など、試用期間内に違和感を感じることもあるでしょう。
そんな時、今後のことも考えると”即日退職”で早く会社を辞めたくなることもあるでしょう。
しかし「試用期間中でも即日退職できる?」という疑問や不安が頭をよぎってしまいます。
そこでこの記事では、試用期間中の即日退職の可能性から、即日退職できるケースの紹介、実行するメリットなどについて解説していきます。
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試用期間中の即日退職とは?

「この職場、思っていたのと違う…」そんな思いを抱いたまま働き続けるのは、心身に大きな負担をかけることになり、将来のキャリアへの影響も心配になります。
特に試用期間中であれば、「今すぐ辞めたい!」と考える方も多いはずです。
まずは、試用期間と即日退職の定義、それぞれの背景についてわかりやすく解説していきます。
試用期間の基本的な役割と特徴
試用期間とは、企業と労働者がお互いの適性を見極めるための期間です。
一般的に1〜3ヶ月程度設けられ、本採用の可否を判断する重要なフェーズとなります。
この期間中は、雇用契約は成立しているものの、解雇や退職が比較的柔軟に行われることが特徴です。

企業によっては労働条件が本採用時と異なる場合もあるため、契約内容の確認が重要です!
即日退職の定義と背景
即日退職とは、退職の意思をその日に伝え、その日中に勤務を終了することを指します。
通常の退職では2週間前の申し入れが原則とされていますが、試用期間中はその条件に当てはまらない場合もあります。
精神的な限界や労働環境の不一致、イメージとの相違など、切実な事情が背景にあるケースが多くあります。
試用期間中でも即日退職は可能?


まず結論として、試用期間中の方でも即日退職で会社を辞めることはできます。
法律上、労働者の退職・辞職は自由です。
それはベテラン社員だろうと、試用期間中の新入社員だろうと変わりませんので当然辞められます。
しかし、勤務する会社や状況によっては即日退職が難しいこともあります。
基本は最短でも2週間後
民法627条には「退職の申し入れから、2週間後に退職できる」というものが定められています。
ですので入社初日に退職したいと申し出ても、基本的には2週間後にしか辞めることはできません。
社内規定や労働契約書などで「1ヶ月前・2ヶ月前」などの期間が決まっている会社もあります。
限界でもバックレはリスクが高い
「即日退職が難しい」からといって、無断欠勤やバックレ(無断退職)はリスクの高い行為なので絶対に避けた方が良いです。
- 職場からの連絡が止まらない
- 上司や同僚が家を訪ねてくる
- 会社から両親へ連絡がいく
- 懲戒解雇などの処分になる
- 転職の際にも不利になる など



バックレはデメリットばかりの行動なので気をつけましょう!
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一般的な試用期間中の退職の流れ
試用期間中に即日退職を希望する場合の基本的な流れは次の通りです。
口頭でも書面でも可能ですが、書面で提出する方が法的に証拠が残ります。
企業によっては即日退職を受け入れないこともあるため、会社の就業規則を確認することが重要です。
特に、退職金や有給休暇の処理について事前に確認も必要です。
どうしても即日退職が難しい場合は、退職代行サービスを利用することで、スムーズに退職手続きを進めることが可能です。
試用期間中でも即日退職が可能なケース3選


即日退職が難しいとは言っても、次の条件をクリアできればすぐに退職することが可能です。
- 会社の許可が出た場合
- 労働環境が悪い場合も
- 退職代行サービスを使った場合
会社の許可が出た場合
会社側に退職したい気持ちを伝え、向こうも理解してくれれば即日退職も可能です。
試用期間を行う目的の中には、「会社と従業員の相性を判断する」という意味も含まれています。
面接を行い入社した社員が会社と合わない人物だったしたら、会社としてもメリットはありません。
退職したい理由をしっかりと伝えれば、会社側も理解してくれるケースも多いです。



「体調不良で働くことができない」という理由で退職を伝えた場合、診断書など提出を求められることもある!
労働環境が悪い場合も
労働環境が悪い場合にも即日退職ができることがあります。
面接官は物腰の柔らかい方だったとしても「いざ入社したら職場内のハラスメントやサービス残業、長時間労働などの被害にあった」ということもあるでしょう。
こうした場合、上司が原因のパターンも多いので、入社したての方には相談できる人物を見つけるのも難しいです。
労働基準監督署に相談するのも一つの手段です。



出社が難しい場合には、退職代行サービスに依頼するのも良いかもしれません!
退職代行サービスを使った場合
どうしても会社に出社できない場合には、退職代行サービスを利用するのも良いでしょう。
この退職代行サービスは、退職したい労働者に代わって専門の代行業者が勤務先に連絡してくれるサービスです。
代行業者に依頼すれば、基本的には”会社に出社せず退職することが可能”になります。
また、試用期間中で即日退職するケースでは、会社から引き止めにあうことも多いで業者と会社側の交渉が必要になるケースもめずらしくありません。
その場合には弁護士や労働組合の退職代行サービスの利用をオススメします。
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試用期間中に即日退職するメリット


即日退職には「今すぐ辞めたい」という切実な理由があるはずです。
ここでは、そうした状況での即日退職がもたらす具体的なメリットをご紹介します。
- ストレスから解放される
- 無理に我慢して働き続けなくてよくなる
- 自分の時間を早く取り戻せる
- 前向きな気持ちでスタートできる
- 履歴書に傷がつきにくいケースもある
ストレスから解放される
ほんの数日の試用期間中でも、職場の環境や仕事内容などで不安を感じる場合には即日退職を目指すのも良いでしょう。
パワハラやセクハラ、長時間の残業などからうつ病などの病気を発症させてしまうケースはたくさん存在します。
厳しい環境で働くとご自身の成長につながることもありますが、一度体調を崩してしまうと退職やその後の生活にも影響が出てしまいます。
試用期間が終わり本採用になってしまうと辞めづらい雰囲気になることもあるので、限界を感じる前に退職する選択肢も考えておきましょう。
無理に我慢して働き続けなくてよくなる
「もう少し我慢すれば慣れるかもしれない」「せっかく入社したから辞めづらい」と感じることもあるでしょう。
ただ、実際に合わない職場に居続けることで、時間もエネルギーも無駄にしてしまうこともあります。
試用期間中であれば本採用前なので、ダメだと感じた時点で退職する方が合理的な選択と言えるかもしれません。



会社側からしても合わない社員がいることがリスクになることも!
自分の時間を早く取り戻せる
退職することで拘束されていた時間をすぐに取り戻すことができます。
その時間を休息や転職活動にあてることができるため、次のステップへとスムーズに進む準備ができるようになります。
心と体をリセットするための時間を持つことは、より良いキャリア形成にもつながるはずです。
前向きな気持ちでスタートできる
「辞めたい」といった気持ちを毎日持ちながら仕事を続けるなら、即日退職し転職先で新たなスタートを切るのも良いでしょう。
昔は「仕事は最低3年は続けた方が良い」と言われていましたが、近年は転職することが当たり前になりつつあります。
新卒から3年以内の退職なら「第2新卒」として就職することも可能です。



短期間だとしても社会人経験を持つ第2新卒の方は、転職市場でも注目されている!
履歴書に傷がつきにくいケースもある
試用期間中の退職であれば、正式な職歴として履歴書に記載しなくても問題ない場合もあります。
特に短期間での退職は記載義務がないとされることもあるため、転職活動に不利に働かないケースが多いです。
この点は、再スタートを切るうえで大きな安心材料となるでしょう。
試用期間中に即日退職するデメリット


一方で、試用期間中の即日退職には注意すべきリスクや不利益も存在します。
辞めた後の暮らしや転職活動に影響することもあるので、ぜひチェックしてください。
会社からの心象が悪くなる可能性
即日退職することに対して、会社側が「無責任だ」と感じる場合があります。
これは次の職場への紹介や万が一の再入社の可能性を考えたときにマイナス要素となることもあります。
円満退職を目指すのであれば、やはり可能な限り丁寧な対応が望ましいでしょう。



試用期間で辞めるほどの職場が今後のキャリアに良い影響があるかは疑問です!
給与や退職日のトラブルが起きやすい
即日退職の際、給与が正しく支払われなかったり、退職日をめぐる認識違いが発生することもあります。
有給休暇の扱いや最終出勤日など、明確にしておかないと後々のトラブルの原因になるかもしれません。



「試用期間中の給料は諦める」などを考える必要も!
失業保険は受け取れない
失業保険を受け取りたい方は、試用期間中の退職だと条件を満たせないこともあります。
失業保険の給付条件は、一般的な退職(自己都合退職)の場合、離職日以前の2年間に雇用保険に通算12ヶ月以上入っていることです。
転職で不利になる可能性はある
「試用期間」という短い間であっても、正社員として働いた方は雇用保険や離職票に記録が残ります。
転職活動で応募した会社が短期間で辞めたことに不安を感じ、「またすぐ辞めるのではないか?」と疑念を持たれるかもしれません。
辞める前にある程度の計画を立てておくことが望ましいです。



面接に臨む前に、短期間で辞めた理由や原因をきちんと話せるようにしておきましょう!
試用期間中の即日退職で注意すべきポイント


実際に即日退職を考える際は、次の点をしっかり確認し、必要な準備を行うことが大切です。
無用なトラブルを防ぎ、スムーズな退職を実現するための重要な注意点をご紹介していきます。
労働契約書の内容を必ず確認する
試用期間中であっても、労働契約書には退職に関する条項が記載されているのが一般的です。
「即日退職が可能か?」「何日前の申告が必要か?」などをあらかじめ確認しておくことで、法的トラブルを避けることができます。
書類はきちんと保管し、必要に応じて専門家に相談するのもよいでしょう。



退職に関する事項が書かれていても、会社の許可などの理由があれば即日退職が可能です!
退職理由の伝え方に注意する
自分で退職を伝える場合には、感情的な表現ではなく「一身上の都合により退職いたします!」といった一般的で波風の立ちにくい言い方を選びましょう。
仮に向こう側に問題があるとしても、きちんとした社会人としての立ち居振る舞いは必要です。
あくまでも冷静かつ簡潔に伝えることが、余計な対立を避けるポイントになります。



引き止めや脅しなどを受けるようなら、退職代行の利用も考えましょう!
未払いの給与や保険関係の処理を事前に把握する
「退職後に給与が振り込まれない」「保険証が返却できていない」といったトラブルを防ぐためには、退職前に流れを確認しておくことが必要です。
最終給与の支払日や控除内容など、細かい点まで把握しておくことで、不安なく次のステップに進むことができます。
損害賠償を請求されるケースは稀だがゼロではない
実際には非常にまれなケースではあるものの、業務上の責任が大きい職種や重要なプロジェクトに関わっていた場合、会社側から損害賠償を請求される可能性もゼロではありません。
万が一に備えて、円満な退職を心がけましょう。



試用期間の段階で責任ある仕事は任せられませんし、従業員を訴えることは会社側にも大きなリスクも!
退職代行サービスの活用でスムーズかつ安心に


「退職を伝えるのが難しい」「話すことに強いストレスを感じる」という方は、退職代行サービスの利用も選択肢の一つです。
ここでは、退職代行の基本から活用方法、注意点をまとめていきます。
退職代行サービスの仕組みと利用方法
退職代行サービスとは、「利用者の代わりに退職の意思を会社に伝えてくれる」サービスです。
連絡手段は電話・メール・書面など多岐にわたり、本人が直接会社や上司とやり取りしなくても済むため、精神的な負担を大きく軽減することができます。
依頼から退職完了までの流れをあらかじめ確認し、不安を減らしておきましょう。
試用期間中の即日退職でも利用可能
退職代行サービスは、正社員に限らず、アルバイトや派遣社員、もちろん試用期間中の方でも問題なく利用できます。
退職を伝えづらい環境にある方にとっては、非常に心強い味方となるでしょう。
また、給与未払いなどの法的トラブルが発生する可能性がある場合は、通常の業者では対応が難しいです。



法律のプロである弁護士が運営するサービスを選ぶことが重要になります!
料金の相場やサービス内容を比較して選ぶ
退職代行業務は比較的参戦しやすい分野でもあります。
そのため、業者はかなりの数存在しており、料金やサービス内容も様々です。
「安いから!」という理由だけで選ばずに、任せられる業務範囲や口コミ、サポート体制なども含めて総合的に比較検討することが、安心して任せるためのコツです。
試用期間中に即日退職したい方が選ぶべき代行業者の特徴2選


試用期間中の方は即日退職が難しいこともあり、退職代行サービスの利用を考える方も多いでしょう。
代行業者に依頼しても「100%即日退職できる」とは言えませんが、ご自身で退職を伝えづらい方や退職を拒否されてしまった方は利用するのがオススメです。
その際には次の2つのポイントを満たすサービスだと即日退職できる可能性も上がります。
- 交渉が可能な代行業者
- 実績や経験がある退職代行
交渉が可能な代行業者
試用期間中の退職の場合、代行業者が会社と交渉するケースも多いです。
こうした場合、民間の代行業者が行うと法律違反となるので、弁護士か労働組合が運営する退職代行にしか対応できません。
実績や経験がある退職代行
現在100社以上ある代行業者の中には、違法業者や怪しい業者も存在します。
そういった業者へ依頼してしまうと、次のような被害にあうこともあります。
- 資格がないのに非弁行為(違法行為)を行う
- 業者の対応が悪く、苦情の連絡が直接くる
- 依頼したのに突然連絡が取れなくなった
- 「退職失敗なら全額返金」と書かれていたのに返金されない など



「依頼する業者がどの業務まで対応できるか?」「怪しくないのか?」などは依頼前に必ず調べおく!
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退職代行サービスの利用手順


民間、労働組合、弁護士が運営を行っている退職代行サービスですが、依頼から退職完了まではどの会社でも基本的に同じです。
実際に依頼する前に「有給は取れるか」「退職金はもらえるか」「即日退職できるか」など、退職やサービスに関する不安や疑問を相談しましょう。
退職代行サービスでは、こうした事前相談は無料で行っている業者がほとんどです(一部弁護士事務所は除く)。
自分の中で納得ができたら、代行業者に依頼を行います。
正式に申し込みも完了したら、料金を支払います。
基本的に退職代行は前払いで料金を支払うシステムになっていますが、業者によっては後払いにも対応している事もあります。
支払い方法も業者によって若干異なりますが、クレジットカードや銀行振り込み、電子マネーなどが一般的です。
業者の方で支払い確認が取れると、具体的な退職に関する打ち合わせに入っていきます。
内容としては実施する日時や退職希望日、退職理由、会社への返却物の確認、その他会社側へ伝える事項などです。
打ち合わせた情報などを元に代行業者が勤務先への代行業務を開始します。
会社から依頼人に連絡がある場合も代行業者が間に入って伝えてくれるので、基本的に直接会社とやり取りすることはありません。
自分で退職届を作成することもありますが、中には代行業者の方でフォーマットを用意してくれるケースもあります。
会社へ退職の連絡が伝われば、退職届や返却物を郵送して完了となります。
代行業者によっては、転職支援や失業給付の申請などのサポートを行ってくれる会社もあります。
試用期間中の即日退職について:まとめ
この記事では、試用期間中に即日退職するメリット・デメリットから、可能なケースや注意点などについて詳しく解説してきました。
たとえ試用期間中であっても、会社を辞めることは可能です。
ただその場合でも、円満に辞めたいのであれば企業との円滑なコミュニケーションが重要です。
また、「即日退職ができるか?」については、会社の対応や労働環境によって違ってきます。
試用期間中に即日退職するメリットとデメリットをしっかり理解し、冷静に準備を進めることが大切です。
引き止めや暴言など、自力での退職が難しい場合には、退職代行サービスを利用する方法もあります。
初めて利用する方も、正しい情報と心構えがあれば安心して一歩を踏み出せるはずです!